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    2016'03.08 (Tue)

    イリマ その後

    昨夜
    食欲不振と腹水パンパンで、10日の診察日を待たず、
    時間外で受診し、急遽入院をした。



    これは昨夜の血液検査結果




    アルブミン値は3日の1.7(g/d)から1.5に下がってた。

    MCHが上がった事で、軽症の脱水症状になったことで、
    気持ち悪く食欲不振になった可能性もあるかな…との所見

    どうにかして、早く楽にしてあげられないものかと治療相談すると、、
    アルブミン製剤を点滴投与することで一時的にアルブミン値が上がり、
    自然と腹水も吸収されていくとのこと。

    ならば、早く投与をお願いと。。。

    しかし、一時的にアルブミン値が上がっても、
    この病気の厄介な点が、腸がザル状態なので、
    ドンドン投与したアルブミンが抜け出ること。

    それを防ぐ為には、今までよりもステロイドを強くすることらしい。



    はぁ… と、ため息が漏れた。。。



    夜8時半過ぎに病院に着き、直ぐに検査
    結果はご覧の通り…。


    アルブミン製剤の投与は、ゆっくり時間をかけて入れていきます。
    わんちゃんによっては、合わないで反応することもあるとか。
    何しろ、身体に相当の負担を与えるらしい。


    帰りの電車で、人の目も気にせず涙をボロボロ流した。
    あんな小さな身体で、
    しかも栄養が充分摂取されていないのに、
    ちゃんと持ち堪えることが出来るのだろうかと、
    あれこれと考えると涙が止まらなかった。


    診察が終わったら直ぐにアルブミン製剤の投与を始めた。
    昨夜も今朝も、私は食事が喉を通らない。

    9時の開院と共に電話をして、イリマの様子を聞いた。
    何と、元気でご飯も食べたとのこと

    良かった。。。

    24時間体制でゆっくり入っていくアルブミンのお陰で、
    今朝のアルブミン値は、1.5から2.0に上がった。

    更に、正常値(2.6〜4.0)までに上がってくれると楽になる。
    そしたら、ステロイド治療で、また頑張ろ。。。





    蛋白漏出性腸症(蛋白喪失性腸症)以下抜粋

    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    蛋白漏出性腸症(蛋白喪失性腸症) PLE とは

    何らかの「原因疾患」によって、消化管粘膜からタンパク質・アルブミンが
    異常に漏出している状態のことを云います。

    栄養として吸収されるタンパク質や肝臓で合成生産されているアルブミンよりも、
    消化管粘膜から漏出する量が多いと(漏出と生産のアンバランス)、
    「低アルブミン血症」や「低蛋白血症」が生じ、
    「蛋白漏出性腸症(蛋白喪失性腸症)」であることが判明します。

    「蛋白漏出性腸症(蛋白喪失性腸症)」とは病名ではありません。

    消化管粘膜からタンパク質・アルブミンが漏出している状態全部を指す症状名です。

    「蛋白漏出性腸症」は消化管粘膜からアルブミンやタンパク質が異常に漏出している
    状態を指し、背後に何らかの病気「原因疾患」が疑われている状態のことなのです。

    「蛋白漏出性腸症(蛋白喪失性腸症)」を引き起こす「原因疾患」となりうる病気は
    たくさんあるのですが、代表的なものは「リンパ管拡張症 IL」 
    「リンパ球形質細胞性(リンパ球プラズマ細胞性)腸炎 LPE」 のふたつです。
    それぞれは別の病気なのすが、併発していることも少なくありません。

    どちらの病気なのか、併発しているのかを特定するためには「組織生検」が必要です。
    「組織生検」は全身麻酔下で行われる検査なので、行うかどうかはその子の年齢や
    状態など考慮が必要ですし、必ずしも必要なものではありません。

    「組織生検」を行わなくても最初に行われる治療は共通なことが多いので、
    状態によっては治療を優先するのもよいかと思いますが、治療の効果が見られない場合、
    「リンパ管拡張症」なのか「リンパ球形質細胞性(リンパ球プラズマ細胞性)腸炎」なのかに
    よって、その後の治療の方向性の変更が必要となる場合があることも念頭に入れておくとよいと
    思います。

    若年である場合は、先々の治療方針を明確にするためにも、体力のあるうちに
    「組織生検」はしておいたほうがよいのではないかと思います。
    だだし、組織生検においてでも確定できない(組織生検で否定されても、
    絶対にこの病気ではないとは言い切れない)場合もあるので、そのあたりが
    悩ましいところです。

    また「リンパ管拡張症」「リンパ球形質細胞性(リンパ球プラズマ細胞性)腸炎」は
    共に現在のところ完治できる病気ではありません。
    そのため、身体が栄養失調状態にならないよう、きちんと栄養を吸収できるようにすることが
    治療の目的となります。

    投薬治療や食事療法を行い、血中のタンパク質・アルブミンを定期的に測定して体内の栄養状態を
    管理する対処療法となります。

    「蛋白漏出性腸症」は下痢や嘔吐の症状が出ることが多いようです。
    小腸や大腸に「原因疾患」がある場合は下痢、
    胃や十二指腸に「原因疾患」がある場合は嘔吐
    の症状がでるようです。 もちろん両方に「原因疾患」がある場合もあります。

    また、まったく症状が出ない子もいます(血液検査で判明するパターン)。
    この場合に考えられる事としては、腸や胃の環境が良いため症状がでない、
    もしくは、症状が出る前の段階で発覚した場合が考えられます。

    症状のあるなしにかかわらず、基本的な治療は同じと考えてよいですが、
    下痢・嘔吐の症状がある場合は症状緩和のための処置も必要になります。



    併発する他の病気など

    低タンパク・低アルブミン状態の時に注意が必要なこと

    敗血症や血栓など
    どちらも、すぐに命にかかわる状態になってしまうため、細心の注意が必要です。
    怪我・骨折など
    血液凝固がしにくい状態なので、出血がとまりにくい可能性があります。
    また、手術が必要な事態になってしまっても、できない可能性があります。
    胸水・腹水・むくみなど



    まとめ

    「蛋白漏出性腸症 PLE」とは、「リンパ管拡張症 IL」や
    「リンパ球形質細胞性(リンパ球プラズマ細胞性)腸炎 LPE」などの病気により、
    消化管粘膜からタンパク質やアルブミンが異常に漏出している状態のこと。

    「リンパ管拡張症 IL」や「リンパ球形質細胞性(リンパ球プラズマ細胞性)腸炎 LPE」
    自体が問題なのではなく、これらの病気により引き起こされる「低アルブミン血症」や
    「低蛋白血症」が問題となる。
    これらの病気は今のところ完治できないため、治療は投薬や食事療法など身体が栄養失調状態に
    ならないよう管理するための対処療法となる。


    **************

    一番気になるところの予後について・・・です。あくまでも個人的な考えです。

    「蛋白漏出性腸症 PLE」はTPやALBを流出させて、身体が栄養失調状態になってしまう病気です。
    逆から考えると、懸念されることはこれだけなんですね・・・。
    ということは、身体が栄養失調状態にならなければ(しなければ)いいわけです。
    だから、この病気ときちんとしたお付き合いができれば、長生きできる!そう考えています。
    (もちろん、身体のしくみや病気のメカニズムがそんな単純なことではないことも重々わかってますけども・・・)



    ただし・・・

    状態が急変する可能性があることは常に頭に入れておかなければいけない。
    この病気の主な死因は血栓だそうです。
    TP・ALBが低下すれば血栓ができて死亡する。

    単純に言えばそういうことです。

    では、そういう事態にならないためにどうすればいいのか。。。

    食事をどうするのか
    不足栄養素をどう補うのか
    急変させないためにどうすればいいのか(定期的なチェック)
    他の病気を併発させないためにどうすればいいのか(他の病気に対するチェック)
    進行を阻止するにはどういうことが有効なのか(免疫機能異常やアレルギーへの対応)
    いざというときはどうするのか(ステロイドや免疫抑制剤をどう使うのかなど)

    常にいろいろな角度から最善の方法を検討して、早め早めの対処をする、
    そういうことかなと思います。


    長く付き合っていかなければいけない病気は大変だと言われるけれど、
    長く病気と付き合うということは、その期間が長くなるということは、
    それだけ長生きしてくれているという結果に繋がるのです。

    だから、むしろ、うーんとうーんと長くなるように!って思うから、
    ぜんぜん大変じゃ無いですよねっ♪


    〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

    と、言うことらしい。。。
    何だか、気持ちが楽になったり、重くなったり…。

    でも、イリマも私達も負けません!







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